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京都迎賓館は国公賓を接遇するために、国によって初めて建設された施設で、1200年間京都の伝統を守り続けた匠の粋がここに結集されています。建築設計はもとより、大工、左官、建具師、経師、庭師などあらゆる伝統保持者がこの仕事に参加しました。
正面玄関前回廊は庭に面する所が明障子になっており、柔らかな光が入ってきている。最初の待合「聚楽の間」は竹花器や型染めの屏風が迎える。何れも匠の手による物であり、椅子は西陣織の布が張られ、釘隠には千代結のデザインがほどこされています。
会談などが行われる「水明の間」は、大池に張り出した開放的な空間、この部屋は天井を舟底として、椅子は波紋を織り込んだ西陣織、床は段通で海の青波がほどこされていて、飾り台や卓台は蒔絵や螺鈿細工がなされています。
照明器具は自在にデザインが変わる光ファイバーのオブジェ、フレームは吉野杉、紙は美濃和紙で行灯のイメージがされています。
大会議室「夕映の間」、一方の壁は(愛宕夕照)の綴織、対面する壁は(比叡月映)で、京都の東西を守る山々の日や月を表現しています。
晩餐の部屋「藤の間」の壁面は綴織で39種の草花が織り込まれていて(麗花)の大きさは幅16.6メートル高さ3.1メートル、そして床は段通で壁面の花が散ったように藤の花が散りばめられていて、光天井は美濃紙の行灯風で出来ています。
建物内に廊下露地があり床は信楽焼の陶板、壁は聚楽壁、杉の舟底天井で京都の趣が感じられます。渡り廊下橋より庭を見ると、新潟から取り寄せた錦鯉が泳ぎ悠久の安らぎを感じます。
立礼室「琵琶の間」はりゅうれい式茶室、待合としても使用されていて網代の天井が雰囲気を作ります。
大広間「桐の間」は56帖の広さがあり賓客を日本風にもてなすための部屋、12メートル杉の一枚天井板、座卓も12メートルで漆の一枚仕上げ鏡のように光り、座椅子も漆塗りで背の外側部分には政府紋五七の桐が蒔絵で描かれています。座卓下は外国人用に堀ゴタツになっていて、この部屋から望む景色は、外と内とが一体感に見えるように作られています。
広間「滝の間」は名前のとおり滝を望む部屋です。石は瀬戸内海の島々から運ばれた花崗岩である大きな物ばかりで滝の落ちる主石は47トンもあります。部屋の中は北山杉の丸太の床柱、出書院、書院欄間の透かし彫りなど数奇屋造りの空間です。
以上京都迎賓館は部屋や回廊から庭が望めるように造られており、全体を見ても現代和風の創出にかけた技術者や匠たちの伝統文化の結晶です。 |